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実施日主 催 団 体大 会 名
2014 年 1 月 13 日(月)全国珠算教育連盟
北海道地方連合会
第 36 回 北海道珠算選手権大会

 去る 1 月 13 日(月), 全珠連主催の表記大会が行われました。

 各地域で行われた予選を勝ち上がった選手だけが出場できるこの大会。よって出場人数が増えたり減ったりはしないのですが, 逆にこの大会の成績によって北海道の選手のレベルがわかるということもあります。

 開催地が札幌のときにはしばらく北海道経済センターが利用されてきましたが, 今年は趣向を変えて定山渓グランドホテルにて行われました。こうして会場が変わることも, 選手の気持ちを変化させる効果を生み, 大会そのものを飽きの来ないものにすることに貢献しているように思います。

 さて, そんな今回の大会。どのような大会になったのでしょうか。早速レポートしてみます。


 問題は, 全日本通信珠算選手権大会のものを使用しています。通信大会の問題が今年 2014 年から変更されることが決定していることもあって, この北海道選手権大会の問題も今回限りで変更になるのではないかと噂になっていました。

(※ 通信大会の問題変更は白紙に戻りました(2014. 7))

 まずは個人総合競技から。

 高校以上の部, 中学生の部が上位 20 名が入賞, 小学生の部が上位 30 名が入賞です。

 高校生以上の部は 2,000 点満点が 3 名。若松尚弘選手, 中村卓磨選手, そして工藤由季夫選手でした。入賞ラインが 1,850 点, こちらは例年並みでした。満点が 3 人というのは何年ぶりでしょうか。後述する同点決勝もなかなか熱いものとなりました。

 中学生の部は, トップが 1,970 点。こちらも 2 名おり, 同点決勝が行われました。入賞ラインは 1,630 点。こちらは例年になく高レベルであったと言えるでしょう。

 小学生以下の部はトップが 1,950 点, 入賞ラインが 1,460 点でした。こちらも僅かながらレベルアップしてきたと言えると思います。

 いずれにせよ, 北海道の選手層が徐々に厚くなってきたと言えるのではないでしょうか。トップレベルの選手がなかなか出てこないことはちょっと残念ですが, 珠算界全体としては良い傾向であるように思いました。


 次に部門別読上暗算競技です。

 ところで, 読上種目ですが, この会場は音響環境が大変良く, 非常に聞き取りやすかったです。読上暗算は超スピードで読むことはないので大して影響はないのですが, 読上算は開始前から好成績を期待していました。

 それにしても, 私の感想としては全体的に読上暗算の読みのスピードが速かったな, という印象でした。なにか事前に打ち合わせでもあったのでしょうか。

 高校生以上の部の優勝は, 2 問目の 5〜16 桁加算を正解した奈良選手。第 18 回大会からこれで 19 回連続の北海道選手権者となりました。来年も優勝すると, 何と 20 連覇となります。他に今伸び盛りの選手は, 中学生の部で優勝した選手。奈良選手の次, 3 問目の 5〜15 桁の加減算を正解しての部門優勝でした。もう少しですね。是非とも高校生以上になっても続けて欲しいと願っています。

 それに引き替え, 小学生以下の部の優勝は 4〜7 桁。これはちょっと寂しい結果です。


 次は部門別読上算競技。

 1 問目はいつも通り 7〜16 桁加減算, 読みのスピードは 28.5 秒でした。加減算でこのスピードは相当速かったと思いますが, さすがの聞き取りやすさであったとは言え正解者は出ませんでした。

 2 問目は加算 30.6 秒(主催者発表の記録は 30.88 秒)。ここで高校生以上の部の眞田選手が唯一の正解, 北海道選手権者となりました。

 中学生の部の優勝は, 5 問目の加算 28.3 秒。これまた相当読みの速い問題での正解でした。

 小学校の部の優勝は, 6問目の加減算 40.5 秒(正解者 5 名), そして 11 問目の加算 41.6 秒でようやく 1 人に絞られました。


 最後の部門別はフラッシュ暗算競技。

 1 問目は 3 桁 15 口 1.70 秒からのスタートでした。2 問目は 1.80 秒, そして 3 問目の 1.90 秒で若松尚弘選手ただ 1 人が正解し, 北海道選手権者となりました。ここ何年かは, この種目は若松選手か眞田選手かという感じがしますが, その眞田選手は次の 2.0 秒での正解でした。ちなみに高校生以上の部の入賞ラインは 2.8 秒でした。

 中学生の部の優勝は 2.8 秒, 小学生以下の部の優勝は 3.5 秒でした。入賞ラインは中学生の部が 3.8 秒, 小学生の部が 12 口 4.0 秒でした。いずれも例年通りの結果と言えると思います。


 さて最後に, 3 名出た同点決勝の様子です。若松選手, 中村選手, 工藤選手による優勝決定戦, 問題は全日本通信大会の同点決勝問題と同一問題, 最初にいずれかの選手が挙手をした瞬間に止めがかかり, 得点が高い選手が優勝というルールです。

 真っ先に挙手をしたのは, 大方の予想通り若松選手でした。そのタイムは 1 分 32 秒でした。

 得点を 300 点から 10 点刻みで読み上げ, 最初に挙手をした選手の優勝です。結果は, 280 点で挙手となった若松選手が見事北海道選手権者となりました。

 ……と淡々と書くと, なーんだ予想通りじゃないかと思いますよね? 実は, これが結構キワドイ結果だったのです。

 第 2 位は工藤選手でした。実は若松選手が 1 分 32 秒で挙手をしたときに, 工藤選手は最後の種目としていたみとり算最後の問題に取り組んでおり, あと 1〜2 秒で終わるという段階だったのです。中村選手も, 見取算で大差を付けられましたがそれ以前のかけ算, わり算まではかなり良い勝負となっていました。

 もちろん, スピードだけではなく正確さも重要です。工藤選手は, 今回勝負を掛けたようで, かけ算もすべて暗算で計算していました。普段は 10 桁くらいからそろばんを使用しています(それでも暗算とほぼ同じスピードで計算することは以前レポートしました)。相手が超スピードの若松選手ということで, このように「どのように計算するか」という駆け引きが決勝開始前から始まっているのです。その工藤選手の得点は, 試答点 290 点, 正答点は 250 点でした。結果として若松選手とは 30 点の差が出来ましたが, その代わり若松選手よりも先に手を上げられる可能性に賭けたということになります。そろばんにすれば試答点はきっと 280 点だったでしょうが, 確かにこれでは結果的に自動的に若松君の勝利だったわけです(同点の場合挙手した方が勝ち)。

 ちなみに中村選手は試答点 250 点, 正答点が 190 点でした。一見得点が低いように感じますが, 工藤選手同様試答点をもう少し抑えれば逆に正答点が上がったのかも知れません。でも「若松選手に勝つ」ことが目的であり, それを達成できなけれれば 270 点でも 0 点でも同じというのがこの同点決勝。彼もスピードを高め, 少しでも得点できる可能性に賭けたといえるでしょう。試答点が少なければ, それ以上の得点は出ませんから。


 というわけで, 今回のレポートは以上です。

 来年も楽しい大会になることを祈って, 終わりたいと思います。